平成16年に新規就農してちょうど10年になります。
就農時に植えた茶の木も生長し一番元気で美味しい時期をむかえました。
当時26歳の若造が何も分からない中でお茶づくりをスタートさせて、なんとか今があるのは、
県・市の行政の指導や、地域の方々の理解と協力があったからこそだと思っています。
お茶づくりを始めた最初の3年は全く美味しいお茶が出来ず、とにかく試行錯誤していました。
毎年苦労して作ったお茶が自分で飲んで美味しくないと感じるのは非常に辛い思いでした。
原因は土でした。豊後大野市はかつて阿蘇山大噴火による火山灰土壌です。
水はけは良いのですが、肥料持ちが悪いのです。
さらに元々耕作されていた方が未熟堆肥を大量投入していたりと、茶園の土を調べれば調べるほど、
お茶に適さない条件が揃っていました。
農業は土づくりが一番だということを身をもって知りました。
そこで、土壌分析を行い、現状を把握して改善に何をしたら良いかを把握し、
土壌改良資材を入れて、お茶が元気に育つ環境を整えていきました。
そしてお茶づくり4年目の平成19年、お茶のうま味成分の窒素含有量が初めて、
上級茶の基準となる6%を超えました。
ようやく、努力と苦労が報われ、自分が飲んでも美味しいと心から言えるお茶を作ることが出来ました。
それから7年が経ち、技術力も上がり、今は被せ茶を主体として、
さらに美味しいお茶を作れるようになりました。
やはり7年前、育てたお茶の木から、美味しいお茶を作ることできたあの時の感動と喜びが
今も変わらずお茶作りに励む原動力となっています。
まだまだ道半ばです。これからももっと美味しいお茶を作れるよう、日々精進です!!